お風呂・浴室リフォーム 失敗しないためのポイント
お風呂、浴室リフォームで大切なのは、家族全員がずっと快適に使えるお風呂にするということです。
そのためには、快適性、メンテナンス性、バリアフリーを含めた安全性を十分に満たす必要があります。
満足度の高い浴室リフォームを行なうために検討・確認したいポイントを具体的にまとめました。
在来工法の場合はユニットバスも選択肢に入れる
お風呂のリフォームで最初に決めることは、ユニットバス(システムバス)にするか、在来工法にするか、ということです。
今ご使用のお風呂が在来工法の場合、そのまま在来工法でリフォームするよりも、まるごとユニットバスに入れ替えたほうが気密性やメンテナンス性、省エネなどの面から見て良いケースも多いです。最新のユニットバスの導入も選択肢に入れて検討しましょう。
最優先事項はメンテナンス性
浴室リフォームで何よりも重要なのがメンテナンス性です。
浴室は湿気が高くカビなどが発生しやすいにもかかわらず、お風呂掃除は重労働です。
特に在来工法の場合は、高い窓や隙間など掃除がしにくい場所がないか入念に確認することが大切です。
ユニットバス・在来工法問わず、汚れやカビがつきにくい素材を取り入れることも検討してみましょう。
断熱性・暖房機能でヒートショック対策
浴室を夏場にリフォームすると、ついつい断熱性や暖房に意識が向きづらく、冬になってから後悔する場合があります。
寒い脱衣所・浴室ではヒートショックのリスクもあります。
浴室暖房や周辺壁の断熱材、窓をつける場合は2重窓や断熱ガラスなど、暖まりやすく冷えにくい浴室の工夫をしましょう。特に暖かい時期にリフォームする場合は、冬場の寒さを想像しながらプランを決めることが大切です。
窓だけでは換気は不十分
浴室の湿気はカビやヌメリが発生しやすい上に、建物の構造部分を劣化させる可能性があります。
以前は浴室や脱衣所に窓をつけるのが一般的でしたが、湿気が多い時期は窓を開けても湿気が抜けきらず、冬場は寒いので窓は閉め切ってしまうことが多い、また防犯上、窓は開けにくい、窓をつけると気密性が大きく下がるなどの点から、最近は換気扇や浴室乾燥機を使用するのが一般的です。浴室リフォームの際は、最低でも換気扇、できれば浴室乾燥機をつけることを検討しましょう。
内開きのドアは変更しよう
浴室のドアは基本的には内開きです。
内開きのドアは浴室の中で倒れた時に外から開けることができません。特に浴室内はケガ・急性疾患ともにリスクの高い場所なので、緊急時にも対応できるように折り戸にすることも検討しましょう。また、バリアフリーのために浴室と脱衣所の段差をなくす場合は、浴室から脱衣所に水が漏れやすくなるので、脱衣所側の排水を考える必要があります。
水栓金具の位置は入念に決める
蛇口などの水栓金具はデザインも大切ですが、何よりも取り付け位置が重要です。
不意に体をぶつけてしまわないように、死角にならない場所や洗い場の正面にとりつけることです。
写真だけではなく、モデルルームで実際の入浴場面をシミュレーションしながら自分が使いやすい配置を考えてみましょう。
浴槽の高さとスロープの有無
浴室をバリアフリーにするための重要なポイントは、浴槽の高さです。
縁に高さのある浴槽は入るのも掃除も大変です。一方で縁を低くして浴槽の底を下げると、浴槽に入るときにバランスを崩しやすくなります。足腰に不安がある家族がいる場合、浴槽の造には細心の注意が必要です。
また、浴槽に体をもたれかけるスロープを付けることで浴槽の段差を低く抑え、しっかりお湯につかることができますが、スロープをつける場合は比較的大きな浴槽サイズが必要になることがあります。
将来の家族構成も視野に入れて、無理のない範囲でバリアフリー度を高めましょう。
リフォームのタイミングを逃さない
一般に浴室の寿命は15年~20年程度といわれています。
パッキンや床材、配管などの経年劣化、硬い材質でも目に見えない細かい傷が増えれば汚れがつきやすくなります。
水漏れや湿気によって、最悪の場合はシロアリ等の温床になっている場合もあります。
これらの問題点があれば、早めのリフォームを検討したほうがよいでしょう。
また、浴室だけでなく土台や配管など周辺設備のリフォームも同時に行ったほうが良いケースがあります。特に配管などは消耗品なので10年以上使っていればかなり悪くなっています。配管の交換にはバスタブを動かす必要があります。
ある程度の追加工事は想定したうえで、余裕をもって予算を組むようにしましょう。
リフォーム中の入浴手段を決めておく
ユニットバスの入れ替えだけでも1~2日かかります。工事内容によっては1週間以上お風呂に入れない可能性もあります。
毎日当たり前に使えていたお風呂が使えなくなるので、確実に生活に不便が出ます。
具体的なリフォーム内容・時期・期間を決める前に、必ず代替の入浴手段を確認しておきましょう。
マンションの場合はマンション管理規約を確認しておく
自宅マンションのリフォームの場合、忘れてはならないのがマンションの管理規約を確認することです。
リフォーム内容以外に、工事の時間帯なども決まっていることが多いです。また、リフォーム工事が決まったら管理会社から周辺住民にお知らせをする必要もあります。
後々トラブルにならないよう、正式にリフォーム契約を済ませる前に必ず規約を確認し、管理会社に問い合わせましょう。
リフォーム減税と補助金の確認
浴室リフォームはバリアフリー減税や自治体の補助金の対象になる可能性があります。
バリアフリー減税については、次の条件であれば適応対象になる可能性があります。
他にもリフォーム補助金が出ることもあるので、必ず自治体の担当部署に問い合わせて損のないリフォームを実行しましょう。
納得できるまで見積もりをとる
リフォームの前に相見積もりをとるのはもはや常識と言えます。
相見積もりが大切なのは、単にリフォーム費用を抑えるためだけではありません。いくつかの業者とプランを納得いくまで比較して決めることで、「他の業者がよかった」「もっと安くできたかもしれない」という後悔を防ぐことができます。
最低3社くらいから相見積もりをとり、十分に納得してからリフォームを実行しましょう。